この前、3歳の長女と一緒に上の子の幼稚園の園庭でおままごとをして遊んでいました。
私はお客さん、長女はお客さんの私に腕を振るって料理を振舞ってくれています。
木の実はお肉、緑の葉っぱはサラダ、フライパンでジュージューなにかを焼いています。
でも、ボリュームのあるメインディッシュが欲しいよね、と歩き回っていたところ、
前日の強風で飛ばされて落ちた枝を見つけました。
私は骨つきお肉!に見えたんだけど、お皿に乗せて眺めていたら、
「あれ、これなんかワニに似てない?」
「あ、ほんとだー」
「じゃぁ、ワニさんのご飯作ってあげよう」
「うんそうしよう!」
と、私がワニ役、娘は突然やってきた新たなゲストに再び腕を振るって何かを作り始めました。
娘はワニさんがとても気に入ったようで、教室に入る時も持って入ると言い出しました。
先生もうそれがただの「木片」ではなく大事な「ワニさん」であることを、ちゃんとわかってくれて、
快く教室の中へ持って入らせてくれました。
それからというもの、
「ワニさん、さむくなぁい?」
「ワニさん、ごはんいっしょにたべようね」
と毎日彼女のおままごとにはワニさんが参加して、
すっかり彼女はワニさんお母さん気分です。
小さな子どもにうつる世界は、なんて自由で豊かなんだろうと思います。
大人の私は昔自分にもあったその豊かな世界を、子どもたちを通して再び垣間見せてもらっています。
多分、あの日本気で娘と遊んでいなかったら、この木片は私にとって
「娘が大事にしている木片」でしかなかったと思います。
けれど、この日私は娘と小さいの頃の自分に戻ったつもりで、本気で遊びました。
すると自然と娘が感じているように、私にとってもこの木片が
「大事な友達」であり「ワニさん」になりました。
そのことがとても嬉しかったです。
そして、おうちに帰って久々にかぎ針と毛糸を引っ張り出し、ワニさんサイズの腹巻きを作って、
お友達がくれた可愛い毛糸で縛ってあげました。今度、お着替えようの新しい腹巻きを作ってあげようかなと思っています。
子育ての一番の喜びは子どもの気持ちを「一緒に感じる」ことができるときだな、と思います。
この日強風に飛ばされて私たちのもとにやってきた木片は、そんなよろこびを私たちに運んでくれました。
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